今回は久しぶりにルアー作りの話題です。
前回作った小型のクランクベイトは改良に改良を重ねた末、どうにかまともに泳ぐものになりました。
少なくとも自宅の浴槽では。
まだまだ改良の余地がありそうな気もしますが、このルアーについては一旦ここまでとし別のタイプのルアーを作ってみることにしました。
目次
コンセプト
以前作ったのは40mmサイズのクランクベイトでしたが、その時に50mmサイズの3Dデータも作っていました。
しかし、最近は小物釣りが中心で大きいサイズを作っても使い道が無さそうなので、逆にさらに小さいサイズを作ってみることに。
ただダウンサイジングするだけでは面白みが無いので、今回は形状を少し変えてフラットサイドクランクにし、さらに潜行深度が異なるSR(シャローランナー)とDR(ディープランナー)の2種類を作ることにしました。
データ作りから完成まで
まず3Dデータを作っていきます。
外形は上の画像の様な感じにしてみました。
ボディサイズは35mmくらいです。
SRもDRもボディの形状は同じで違うのはリップの形状とラインアイの位置になります。
ボディの側面は完全なフラットにすると凹んで見えるので、少しだけ膨らませました。
内部構造はこんな感じです。
エイト環は前回使った物と同じです。
ルアー自体が小さくフックがウエイト代わりになってしまうため、ウエイトを内蔵しなくても良さそうな気がしましたが、ラトルとしての役割もあるので直径2.5mm(約0.06g)の極小サイズのスチールボールを入れることにしました。
実は上の画像の形状にする前に、フロントフックを取り付けるエイト環の前にもウエイトを内蔵した物を作りました。
しかし、水に浮かべた時の姿勢が前傾し過ぎで良くなかったのでボツになりました。
データが完成したら3Dプリンターで出力し、エイト環とウエイトを取り付けて組み立てます。
何個も作ってきたのでこの作業も大分慣れてきました。
あとはUVレジンでコーティングしフックを取り付けたら完成です。
フックは以前作ったルアーと同じトラウト用のシングルフックですが、ルアーのサイズに合わせて一回り小さい8番にしてみました。
水に浮かべるとこんな感じです。
水平よりやや頭下がりの姿勢でバランス的には丁度良さそうです。
ちなみに重量はSRが3.7g、DRが3.9gです。
浴槽で泳がせてみましたが、SRはワイドウォブリングで、DRはややおとなしめの動きになりました。
リップの形状やラインアイと重心との位置関係が違うので、同じ動きにならないのは仕方ありません。
どのくらい潜るのかは分かりませんが、類似形状の市販品から推測してSRは50cmくらい、DRは1m位かなと思います。
まとめ
今回は久しぶりにルアー作りをした話をしました。
なお今回作ったような小型のフラットサイドクランクですが、私は市販品で見たことがありません。
フラットサイドクランクは通常のクランクベイトよりも浮力が低くアピール力が控えめなのが特徴ですが、小さい時点でアピール力が控えめなので、わざわざフラットサイドにする必要が無いというのが理由かもしれません。
市販化されてないルアーを作れるのがハンドメイドルアーの醍醐味ではありますが、市販化されていない=試してみたけどボツになったと考えた方が良さそうです。
作っておいてこんなこと言うのもなんですが。